ローズ家の台所

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2015年 10月 14日

台所 BEFORE画像 その6 キャビネットを決める

リフォーム記事は隔日投稿予定です。
こちらは2000年に行った台所改修工事の様子です。

過去記事はカテゴリ『ローズ家夫婦の家』
もしくはタグ『家修理』
からどうぞ。

今現在進行中の改修工事につきましては
今後引き続き投稿予定です。



台所リフォームで一番高額の買い物になるキャビネットの話は長いです。

キャビネットは全てオーダーで作るカスタムメイドから、量販店で買える既製品のキャビネットまでお値段は相当の開きがあります。
私はセミオーダーという方法をとりました。
アメリカでは主流のオーダーの仕方だと思われ、キャビネットメーカーもたくさんあります。
あらかじめサイズが決まっている中から選ぶので、カスタムメイドより格段に安くでき、納期も短縮できます。
でもどのくらいサイズのバリエーションがあるか、値段も、各社全く異なります。
限りなくカスタムに近づけられるキャビネットメーカーもあれば、イケアのようにかなり選択肢は少なくなるけれど、同様の品質で値段がとても安いという場合も。

初めてリフォームした時は何軒もまわって見積もりを取りました。
同じような素材とレイアウトでも出来ることが各社異なり、値段も全く違いました。
どのくらいの予算で、どのようなことが出来るか、その時に掴んだ値段の感覚がまだ残っていたので、5年後にこの台所をリフォームした時には比較的早くキャビネットメーカーが決まりました。

まずどうしても譲れなかったのがヨーロッパで主流の外枠がないキャビネットでした。
アメリカでは今だに家具調キャビネットが好まれ、収納能力よりも見た目重視なので、自ずと外枠のあるガッシリとしたキャビネットが主流です。
ヨーロピアンタイプと呼ばれる外枠がない、合板でできたキャビネットは(日本でもほとんどがこのタイプです)施工が外枠のあるタイプより技術的に難しいこと、また外枠があるほうが安い合板でも耐久性に優れ、それなのに見た目が高級感があることなどから、なかなか普及しません。
イケアのような欧州系量販店では主流ですが、アメリカの市場ではまだまだ少数です。
Home Depot やLowesといったアメリカの量販店が取り扱っているメーカーの数でも5社あるうちの1社が取り扱っているぐらいです。
やはりスペースに余裕があるアメリカでは、安くて高級感のある家具調になるなら、モダンインテリアを目指している方でない限り、需要は少ないのだと思います。
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(画像はWikipediaよりお借りしました。)
外枠のあるキャビネットタイプ。高級感があり、機能重視よりもインテリアに重きがおかれる家具調になります。
欧州や日本より、台所の標準の面積が広いアメリカでは機能性よりも他の部屋との調和が重視される傾向にあります。
その点外枠のあるタイプは安価で他の部屋との調和が保ちやすく、しかも外枠に余裕があるため比較的設置が簡単です。

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外枠のないフレームレス、またはヨーロピアンタイプと呼ばれるキャビネット。
日本のキャビネットも主流は同様だと思います。
それぞれのキャビネットに外枠がないために頑丈な合板を使わねばならず割高になります。
外枠のギャップがないため扉も正確に合わないと欠点が目立ちます。
特にアメリカの古い傾いた家では微調整が難しく、敬遠される傾向にあります。

しかし平均的アメリカ人の数倍食器の種類も数もあり、調理器具も同様の日本人家庭。
同じスペースならばより多くの収納力を求めます。
外枠があるタイプのキャビネットは引き出しもその分狭くなり、収納力が格段に落ちます。
戸棚には外枠があることで溝ができ、掃除もしにくくなるなど、私には短所のほうが多いように思います。
北カリフォルニアの家をリモデルした際にこのことを学び、その時も探して外枠がないタイプを選びました。
その頃はイケアもまだ普及していなくて、さらに小数派でしたが問題なく設置してもらえました。
(もちろん普通の工務店なら問題なく設置できます。)

この台所でも同様に外枠がないタイプを選んだ結果、キャビネットメーカーも選択肢が狭まりました。
当時もまだ小数派だった、そういうキャビネットを販売するデザイナーにたどりついたことで、
私が普通のアメリカ人と要望が違うことを容易に理解してくれる方に巡り合えたのかもしれません。

オーダーしたキャビネットメーカーはほとんどカスタムと変わらないレベルの製品と量販向けのセミオーダーの製品と両方取り扱っている会社でした。お値段が倍以上違いましたが、同じ会社の製品なので、組み合わせることも可能でした。

前回リフォームした台所は比較的スペースに余裕があり、キャビネットはバリエーションの少ないセミオーダーのメーカーで充分でした。
この台所では設備の置き方にかなり制約があるので、少し無理がきくキャビネットメーカーが必要でした。

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写真は上がカスタムのキャビネット。中までドアと同じ仕上げになっています。
真ん中の電子レンジの棚を設けるためには、この場所だけは上部分のキャビネットをカスタムにする必要がありました。
下のキャビネットはその他のキャビネット同様セミオーダーの既製のものなので、中がメラミン仕上げになっています。
ドアを閉めれば見えません。

ドアのデザインや色、素材は何十種類とありますが、この台所では家のドアに色もデザインも合わせました。
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写真は家のマホガニーのドアの写真です。

さすがに高価なマホガニーではカスタムメイドでしかキャビネットはありません。
なるべく色が近いチェリー(桜)を選ぶことになりました。
キャビネット本体は合板にチェリーのベニアです。
デザインがあるドアは、枠がチェリーの無垢材、薄くなる中はベニアが使われています。
デザインのない引き出しは無垢材のドアです。

ドアに無垢材を使うか使わないかは、好みだと思います。
キッチンのデザインや耐久性など色々言われますが、値段も無垢材が高いとは限りません。
無垢は傷がついても気になりにくいなど、経年変化をあえて楽しめるようなところもありますが、最近は集積材もグレードが高くなっているので、相応のキャビネットメーカーを選べば、キャビネットはそれほど痛むものではないように思います。
アメリカの古い家は木材がふんだんに使われています。
素材が異なると目立ちやすいので、前回はメープルの無垢材を、今回もチェリーの無垢材を選びました。
15年が経ち、ヒンジが緩んでくることはあってもキャビネットのドアや本体に不具合は見当たりませんでした。

デザインはシェーカーと呼ばれるシンプルなドアです。
家具調の溝がたくさんあるデザインは掃除がしにくそうなのと、私の好みには派手すぎるのです。
全くデザインのないドアにするのが一番楽なのでしょうが、それはなんだか淋しいので、いつもこのデザインに落ち着きます。
お値段も溝が増えるほど高くなるので、お利口なデザインです。

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キャビネットの色、素材については本当に難しいです。
その時は予算的にも、家の他の部屋との調和においてもベストだと思いましたが、
やはりリビングのマホガニーのドアと比べると素材感が違いました。

お友達で同じく100年近い古い家の台所を直してらっしゃるお宅がありました。
こつこつとこだわりをもって、当時の素材を丹念に探して何年もかけて全てカスタムで作られた台所はお家に雰囲気がぴったり合っていました。
まるで以前からそこにあったような、流れる空気が同じなのです。

しかし私にはそれを真似する気力はなく、どうしても機能を優先してしまいます。
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リビングからのぞく台所。
まったく同じ空気とは言えませんでした。

リフォーム記事を書くのにあたってブログのカテゴリーを加えました。

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by flouribunda | 2015-10-14 01:53 | ローズ家夫婦の家 | Trackback | Comments(4)
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Commented by かおり at 2015-10-14 14:58 x
とっても勉強になります。
我が家は、パサデナ近郊のあと少しで築100年の小さな家に住んでいます。
こつこつと、水周り、電気工事、地盤のレトロフィットなどやっていて、
いずれ手をつけなければいけないのが、キッチンのリモデル。
費用の関係で、なかなか決心がつきません。
この夏は、思いきって、キッチンの大三角形(流し、冷蔵庫、ストーブ)の配置換えをしました。
未来のキッチンリモデルの下準備です。

でも、キャビネットの選び方とかなるほどって学ばせていただきました。
特に我が家の狭いキッチンなら尚更です。参考にさせていただきます。

リモデル前も素敵なキッチンなのに、今後どのように変化するのか楽しみにしていますね〜!

Commented by flouribunda at 2015-10-14 23:17
かおりさん、

コメントありがとうございます!嬉しいです。
ここら辺も古いお家が多いですものね。うちは1927年築です。
本当に家を持つとあとから、あとから、いろいろ問題は出て来ます。
それをどうやって予算との折り合いをつけながら長持ちさせるか、資産価値を保っていくか、ですよね。
でも日本みたいに新築の時が一番価値が高い、というわけでは決してないので
楽しめる要素も大きいです。
かおりさんも築100年の歴史あるお家、楽しんでくださいね。
またいつでもコメントお待ちしています。
Commented by 笹かまぼこ at 2015-10-16 23:47 x
キッチンのリモデル、参考になります!キャビネットとか、レンジフードとか、まさに手をつけようと
しているところばかり。新車を買うか、キッチンを直すか、くらいお金がかかることだから、
悩みますよね。自分にとって使い勝手がよくても、次に売るときのことを考えたほうがいいかなあ?とか。

ふんふんふん、と読み進めて、最後の写真でコーヒー吹き出しそうになりました(笑)。
Commented by flouribunda at 2015-10-17 12:58
笹かまぼこさん、

ふふ、良く出てきますよね、この写真。

そうなの、本当に日本人の使いやすいのがアメリカ人に受けるか?っていうところが悩みますよね。
でもある程度は自分に使いやすく、とも思うし。そこをどう折り合いをつけるか。
売る時にはmove in conditionがやっぱり有利ですからね〜。
まだ前の台所編だから、この先長いです。


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