ローズ家の台所

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2015年 01月 13日

ボーディングスクール受験:Revisit Day 2校目 2014−4−8

(昨年、娘がボーディングスクールを受験した際書いていた未公開の過去記事です。末尾のTag#ボーディングスクールを押していただくと受験に関する公開済みの記事がまとめて見られます。)

東海岸滞在3日目も寒かったですが、お天気が良く見学日和でした。

ホテルは1校目の近くだったので、朝早く(3時間の時差があるので3日目といえど少し辛い早起きです。)7時半からの受付に間に合うように出発しました。時間には神経質な私達のこと、7時すぎには到着してしまいました。2校目は都会に近いので駐車も1校目より難しいようでした。校内に駐車スペースを探していたところ、セキュリティの方が「今は空いてるからどこに止めても大丈夫ですが、もう30分もしたら止める場所がなくなります。」とおっしゃっていたました。やはり早く到着するのは安心です。

7時半少し前に受付ホールに行くと、もうかなり混み合った印象でした。受付に娘が行くと、そこには面接時のインタビュアーもいらしゃいました。開口一番「私が選んだ貴女が来たわ!!」とおっしゃって握手をかわしました。受付にいらしたアドミッションオフィスの方達が何人も「貴女が〇〇ね。この学校へようこそ。合格おめでとう!!」と口を揃えておっしゃってくださり、とても明るくフレンドリーな雰囲気で歓迎ムードです。そこで名札やその日のスケジュールをいただき、控え室で少し待つことになりました。控え室では種類は少ないですが、明らかに高級なヨーグルトやペイストリー、果物、コーヒー、紅茶、ソフトドリンクなどが用意されていました。 1校目と較べると、食べ物はとても洗練された印象を受けました。

つぎつぎと受付をすませた家族が控え室に入ってきます。アドミッションオフィスの職員の方達もいらして、家族同士を紹介して下さいます。私達も娘と学年は違いますが、日本から留学を考えている男子生徒とご家族にお会いしたり、前日の1校目の見学で同席したお母様とお話したりしました。前日お会いした方は、お嬢さんが娘と同じ学年で、この学校が彼女の第1希望とおっしゃっていました。その他にもチラチラと前日お見かけしたようなご家族がいらして、かなりの割合で両方の学校に合格しているのがうかがえました。

アドミッションオフィスの方も娘に「心から君の合格をお祝いしているよ、で、今回の旅行では他にどこの学校に行くんだい?」と単刀直入に聞かれます。
娘「◯◯校に昨日行き、〇〇校は来週です。」
ア「じゃあ〇〇校の印象はどうだった?君に合いそうかい?正直に言っていいんだよ。君はもうこの学校に合格しているんだ。」
娘「とても良い学校で好ましいと思いました。」
ア「そりゃ、そうだろう、〇〇校は素晴らしい学校だ。でもうちの学校も負けていない。今日はしっかり見学して、私達が誇るこの学校が他の学校と較べて君に合うかどうか見極めて欲しい。」
娘「ありがとうございます。私も楽しみです。」

そんなやり取りがあちこちで盛んに交わされている中、家族でホールに入場し、アドミッションディレクターのご挨拶が始まりました。1校目でも感じましたが、やはりディレクターの方はかなり押しが強い雰囲気です。それでも学校のカラーがにじみ出ているような気もします。まだディレクターに就任されてからの期間が短いせいか、合格した生徒が実際に入学希望する率を気にされている発言をされていました。昨年もその率がとても高い人気校です。1校目よりも他の学校を意識した発言が多かった印象です。「君たちは一番志願者数も競争率も高い、アメリカで最高の学校に選ばれた全ての面で秀でている素晴らしい生徒です。本当に合格おめでとう。私は今日の見学日が終わったら君たちがこの最高の学校に入学を希望することを信じて疑わない!!」。なんだか体育会系運動部の熱血コーチのようでした。

そして校長先生のご挨拶です。校長先生も就任されてほどないのですが、その短い間にどんどんと改革をされ、父兄や生徒にも支持されて、評判の高い優秀な方だと聞いていました。その前評判どおり、頭の回転が速い方です。 たたみかけるような早口ですが、お話は説得力のあるものでした。とても高い地位の前職を辞めて、この学校の校長になった時のお話をされました。生徒達に同じ勇気をもってこの学校に来て欲しい、私と一緒にこの学校をより良い学校にして行って欲しい、と熱く語っておられました。お話を伺っているだけでも、頭脳明晰な方なのがわかります。大学教員生活が長い主人が感心していました。「こういう人がHeadでおられると、生徒父兄はどう思うかは別だけど、良い教員は集められるはずだよ。優秀な教員は、自分より頭の悪い人の下で働きたくないからね。」

この後ディレクターの方が「君たちを選んだ責任があるアドミッションオフィスのメンバーです。」と職員の紹介をされました。どういう選考だったか、という簡単な説明もありました。教員も選考には関わっているとは説明を受けましたが、オフィサーの面接が選考を左右する印象を持ちました。もちろんどこの学校でもそうだとは思うのですが、この学校ではあえてアドミッションオフィサーを紹介することにより、大きな学校だけれでも、成績だけで選んでいない、きちんとそれぞれ人柄を見て選んでいるということを伝えようとしていた感じです。又合格者が学校職員に親しみやすいように、との配慮のようにも感じました。オフィサー達の各連絡先のリストも下さり、これから入学を決めるまでに質問があったらいつでも連絡して欲しいとのことでした。

そして娘は迎えにきた1年先輩のホストについて授業見学にでかけました。私達保護者はサンプル授業の見学に行きました。10クラスぐらいの選択肢から私は9年生数学、主人は12年生の生物のクラスを見学しました。

数学のクラスは黒板で先生が授業を進める講義形式でした。ベテランの女性の先生が、入学して一番最初に行うという授業をしてくれました。クラスには30名ぐらいの保護者がいました。寮に住みながら子供も育てたというご年配の先生は、生徒がいつ質問に来ても答えられるように食事もいつもカフェテリア、優秀なこの学校の生徒の親代わりになれるアドバイザーの役目をこよなく愛している、寄宿学校の先生の鑑のような方でした。もちろん授業もとてもわかりやすく、私がこんな先生に習いたかったです。この授業は保護者のみで、実際に生徒が授業を受けているのを見る機会はありませんでした。

主人は3人の生徒の研究発表を聞いたそうです。1人の生徒さんの発表が飛び抜けて良かったそうです。他の2人はあまり感心出来なかった様ですが、生徒が興味のあることを自由に研究することが出来、それをサポートしてくれる環境がとても好ましいと思った授業だったそうです。

クラス見学が終わると各教科主任の先生方が壇上に並び、パネルディスカッションでした。申し分のない先生方に感じました。若い活気がある先生方が多い印象でした。主人は9年生の科学では生物もしくは物理、どちらを履修させるのか質問しました。こちらの学校でもやはり生徒次第でどちらも選択が可能だそうですが、圧倒的に生物を先に9年生で履修する生徒の方が多いとのことでした。違う教科の先生方達なので、どちらかというと個別の教科の質問がしにくいディスカッションでした。

次は生活面で生徒が数名と生活指導の先生方のパネルディスカッションでした。

そして今度はキャンパスツアーや学年別、男女別の寮のツアーなどが選べるようになっていて、私と主人は9年生の女子寮ツアーに出かけました。大きな寮が1つある訳ではなく、広大なキャンパスに寮が点在しています。教室がある建物やスポーツ施設の豪華さに比べて、最初に見た寮は生徒もいなかったせいか、かなり質素で暗く感じました。いままで温々とカリフォルニアの自宅で育ってきた娘なのに大丈夫かしら?と思ってしまいました。2番目に見た寮は、大きな家の部屋をシェアーしているという雰囲気で、一軒あたりの生徒数も少なく連帯感が強くなりそうな寮。明るく開放感がありました。(下の写真)

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(この学校では最初に「どんどん今日の見学日の写真は撮って下さい。そしてインターネットに載せて下さって結構です。」とおっしゃっていたので撮った寮の部屋の写真。3人部屋でした。」

女子寮ツアーは女子生徒2人とアドミッションオフィサーの方が案内して下さり、寮の行事や規則なども聞かせて下さいました。皆同じところに住むのですから設備が質素なぐらい若さで気にならないかもしれません。最初のルームメイトは生徒の性格や趣向を考慮して、職員の方達が夏の間に念入りにマッチングするそうです。オフィサーの方が「この子(案内役の女子生徒の一人)は私が面接して、その時にとても気に入って、私が監督する寮に最初の年に入れたのです。」ともおっしゃっていたので、どの寮に入るかというのも、かなり深謀遠慮がありそうな感じでした。

それが終わるとカフェテリアでランチです。寮からまた5−6分歩いたでしょうか、寒い冬にはカフェテリアまでたどり着くのが大変かもしれません。カフェテリアはとても明るく清潔で、メニューも沢山用意してあり、どれにしようか迷う程でした。味もとても美味しかったです。デザートも種類が豊富でした。2階だてで座席数も多く、誰がどこにいるのかすぐには見つけられないほど広いです。とても活気があるカフェテリア、まるで大学のようですした。

ランチの後、たまたま通りかかった日本語クラスの先生とも少しお話しました。娘がホストの生徒に頼んで日本語のクラスにもご挨拶に行っていたようで、声をかけて下さいました。こちらの学校では日本人はあまり多くないので娘が入学してくれると嬉しい、日本人として頑張って欲しいとおっしゃって下さいました。

ランチの後、次のプログラムの会場のチャペルで娘と合流しました。ホストはアジア系でバイオリンを習っている生徒さんでした。室内楽のクラスも見学したそうで、なんとトリオの相手は以前から知り合いの、この学校の生徒さん達だったそうです。かなり学校は神経を使ってホストともマッチングしてくれた様です。楽しく見学が出来ました。クラスはディスカッション形式よりも先生が黒板を使っての講義形式が多かったようで、生徒が床に座るなどクラスの雰囲気はかなり自由な型にはまらないものだったそうです。

親子が再び揃ってから、壇上に生徒達が並び、パネルディスカッションがありました。この学校でも出身地、学年、経歴、ランダムに選ばれたようです。生徒が並んだだけでも、不思議と個性豊か、自由な校風というのが現れていました。大人びて大学生のよう、都会的な雰囲気の生徒が多いです。服装規定がないせいもあるのでしょう。皆順番に自分の思いを語ってくれました。「どのくらい頻繁に親に連絡するか」という質問に対して、ほとんど電話はせず、メイルで業務連絡のみという女子生徒がいるかと思えば、「遠く離れたこの素晴らしい学校に、自分たちの日々の生活を犠牲にして僕を送ってくれている親に毎日元気な声を聞かせてあげるのは当然だと思っている。」と感動的な発言をする男の子もいました。「9年生から入学するとは限らず、途中から入学する生徒も沢山いるので、他の生徒達も慣れていて違和感なく早くとけ込むことが出来た」という留学生。また「色々な新しいことに挑戦しやすいと聞いたが、この学校で新たに始めたことは?」という質問に対しては、女の子が「ヒップホップのクラスをとってみた。」とか、男の子が「料理に生まれてはじめて挑戦した。」と大人っぽい見かけに反する高校生らしい可愛い答えが帰ってきたりして、会場が和みました。

最後にアドミッションディレクターと校長先生からご挨拶があり、お開きとなりました。帰りにスクールカラーのTシャツをお土産に下さいました。

その後、音楽科のディレクターの先生とお話する機会がありましたが、こちらは都会に近いため音楽に力を入れている生徒は独自でレッスンをアレンジすることが多いようです。もちろん学校でもプライベートレッスンは受けられるようですが、ディレクターからは細やかな個別対応を期待できる感じは受けませんでした。多分それだけ優秀な音楽をやっている生徒達が多いからでしょう。受験した際の娘の演奏の動画も見ていない、もしくは覚えていない様でした。

その日はボストンにホテルをとってありました。やはりボストンから近いのは便利です。
さすがに疲れていたので食事もホテルでいただきました。

今日もご訪問ありがとうございます。こちらの事情をよくご存知の方には学校名なども分かるとは思いますが、あえて記しておりません。どうかご了承下さい。

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by flouribunda | 2015-01-13 00:10 | | Trackback | Comments(0)


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