2011年 09月 29日
この間お友達からいただいたお庭のリンゴで1年ぶりのアップルパイを焼きました。秋の味です。ひとつはお友達の家に里帰り。時間がギリギリだったのでまだ冷ましている途中の写真です。 さて、あまりに慌ただしくて、いつのまにか修理に出して、やっと帰ってきたパンサーのバイオリンです。事の始まりは約2週間前。 長いので続きは別画面になります。下のリンクをクリックして下さい。 ついでに下のバナーに応援のクリックもいただけると嬉しいです。 にほんブログ村 木曜日のレッスンの帰り車の中、パンサーが「傷がついているから先生にバイオリンを修理に出せと言われたの、多分月曜日の学校のオーケストラの練習の時に傷ついたのだと思う。」と言います。多分どこのバイオリンを習っているお宅でも同じだと思いますが、「バイオリンにキズ」というのは一瞬血の気が引くほど恐ろしい言葉なのです。 「先生が修理に出せというほどのキズが3日も前のオーケストラの練習でキズついたあ?と、思う?そんなキズはぶつからないと出来ないはずだし、そんな音をたててぶつかるようなことが起ったら、オーケストラの先生に私は一言言わなくてはならないし、キズの程度によったら相手の子にも言わなくてはならないの。誰とぶつかったの?」 「いや、私が席をはずしている時かもしれないし、その時じゃないかも、、、、」と段々口ごもるパンサー。 まったく車の運転も危ないったらありゃしません。 帰って見てみると、3日前にキズがついていたら絶対わかるようなキズ。パンサーは覚えが無いというけれども、絶対最近彼女が自分でどこかにぶつけたキズ。幸い音に支障は無さそうなキズではありますが、先生の言う通り、塗装がけずれて木の色が見えているので早くなおさなくちゃいけません。 翌日金曜日は放課後、楽しいお友達とのお出かけがあるのですが、もちろんキャンセルです。いつもお世話になっている片道40分ぐらいのバイオリン屋さんへ、パンサーも連れて行きました。実はその2日前にも弓の調整の為に私は一人でそこに行ったところでした。「また来たの?今度は何?」と笑顔のおじさんが、バイオリンを見るなりほとんど泣き顔に、「こっ、これは、、、ちょっと待って。」と裏からオーナーさんも出てきて、2人でため息の連続。 「どうしてこんな事になったの?」 答えられないパンサー。 「いいかい、古いバイオリンなんだから表面にキズがあるのはしょうがないんだ。このお店にくるまでのキズはいいんだ。だけど、私のお店にきてからのキズは私やみんなにとって、とてもとても悲しい事なんだ。」 もっと言って下さい!! ちなみに、このバイオリンは借りているのではなく、100パーセント我が家のものです。でもバイオリンはいつまでも使える楽器なので、自分のお金で買っても、次世代につなげる責任がある、不思議な楽器です。 幸いなことに、「音は大丈夫、変わらない。」とのことでしたのでホッ。「どこまで綺麗になるかわからないけれど、頑張るよ。」と言って下さり、代わりのバイオリンを借りて帰ってきました。 さて、その代わりのバイオリンが固くて調弦がものすごく大変でした。パンサーの力では無理で、私がやっても難しい。でも実はリサイタルを1週間後に控え、もしかしたらこのバイオリンで弾かなくてはなりません。バイオリンの感覚に慣れるために、とにかく何度も弾いて慣らすしかありません。週末はなんとか調弦に30分ぐらいかかりながら、私が手伝ってやり過ごし、次の月曜はちょうど先生のレッスンがあったので、先生にお願いすることにしました。そうしたら、先生もギブアップ。バイオリン屋に持って行くか、簡単な調節器具(ファインチューナー)を付けなさいと言われました。バイオリン屋に持っている時間はなかったので、火曜日にファインチューナーをミュージックショップで買うも、今度は付け方がわからない。借りているバイオリンにもしものことがあってはいけないので、水曜日にバイオリン屋に持って行きました。そしたら、調弦のしやすい、新しいバイオリンを貸してくれました。(いや、、そのバイオリンで慣らしていたので、、、とは言えない、、、。)今度バイオリンを借りる時は調弦のしやすさをまず確かめないと、自分で弾かないので、そこまで気がまわりませんでした。 次にその2台目のバイオリン、調弦はしやすく音も悪くはないのですが、今度はサイズが微妙に合いません。たしかにパンサーのバイオリンよりも心なしかネック(左指で弦を押さえるところ)が太い。指を普段より開かないと弾けないのでものすごく疲れるそうです。幸いな事に水曜日にバイオリン屋さんに行ったら、「もしかしたら金曜日に出来上がるかも、、、」とのことだったので、リサイタルには自分のバイオリンで弾けるかも、と思いながら、リサイタル前のピアノのリハーサルはなんとかピアノの先生にも大目にみてもらって、、、。ああ、そうか借りる時は弾いてみなければいけないんだ、とまたまたお勉強。 金曜日。もちろんそういう時は、そう上手く事が運ぶはずがなく、「キズが深いから、もう一度上塗りしなければならず、出来上がりは来週火曜日。」と言われました。それからは、なんとかそのバイオリンに慣れるため、ひたすら練習。リサイタルは日曜日、はあ、熱い1週間でした。 おかげさまで、なんとかリサイタルは無事終えました。 そして昨日、火曜日無事退院してきたバイオリン。どこがキズだったのか、パッと見た目ではわかりません。 「弾きやすい!!ああ〜やっぱり良い音だわ〜。」 と思ったらもっと大切にして。 結局、推測するにキズはバイオリンを持ったまま、犬の部屋に入ってこようとして、金属製の檻にバイオリンをこすってしまったようです。練習中はバイオリンを持って移動するなといつも口をすっぱくして言っています。でも一人で練習するのは孤独なので、つい台所にはいってきたり、犬の部屋に入ったり。中学生にブランドバッグより高いものを持たせて「キズをつけるな!」というほうが無理があるとは思うのですが、そしてそう思うとよく頑張って大事にしているな、とも思うのですが、バイオリンという楽器を選んでしまった以上、仕方がないですね。 <番外編> もう、あきれるというか、何といっていいやらなのですが、これはパンサーのせいだけとは言い切れないので、一応記録しておきます。 火曜日に出来上がりのバイオリンを取りに行く前日、借りているバイオリンを学校のオーケストラの練習に持って行きました。そうしたらパンサーの近くの男の子が急にバイオリンを持ちながら方向転換し、パンサーのバイオリンの先にあたったらしいです。幸い、一番先端の部分、音には全く関係ないところです。でも1ミリサイズでへこんでいます。触るとスムースではありません。 それを聞いた時に、またもや血の気が引いたのは言うまでもありません。今回はすぐにオーケストラの先生にも相手の名前を言い、今一度皆に注意をしてもらう様、お願いしました。でもこれもしょうがないと言えばしょうがない。学校のオーケストラでは、学校で楽器を借りている生徒達も多いので、注意が少しばかりおろそかになるのはやむを得ない。たとえ何が起きようと、そんなバイオリンを持って行ったパンサーの責任で、そのためにも保険に入っています。でも心臓に良くないので、これからは学校のバイオリンを使わせようかと考えてしまいました。 本来なら火曜日は学校の合間に私がバイオリンを取ってこようと思っていたのですが、またもや放課後、パンサーを連れてバイオリン屋さんに行って説明させました。一瞬「えっ?また?」という顔をされてしまいましたが、キズを見て「あっ、このキズはいつついたかわからないものだから、気にしないでいいよ」と。 今日もご訪問ありがとうございます。長くなりました。でもこういう事があるたびごとに、パンサー程度のバイオリンでこれだけ胸騒ぎがするのだから、もっと高価なバイオリンを弾いている子供の親はさぞや苦労が多いに違いないと思います。バイオリンは上を見ればキリがないですが、小心者の私にはパンサーに持たせるのはやっぱりこれが限度。
by flouribunda
| 2011-09-29 13:43
| 娘
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Comments(12)
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らすかる
at 2011-09-29 14:24
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全部顛末を読ませていただきました。大変やったねぇ。子供には高価なバイオリンと言っても実感がないのでしょうねぇ。やぱい!と思うと余計に言い出しにくいだろうし。バイオリンはいつも持ち歩くからこれからも心配は絶えないね。
我が家のピアノは持ち歩かないので(←当たり前)壊される心配はないのですが(多少の傷はもう気にならない古さ)、義母がテーブル代わりのように物を置くのを見ると、悲しくなるよ(笑)
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ひぇーーーっ!
よみがえる、悪夢… 「知らない」と言い張るのは、どこの子も一緒ですね。 大変なことをした、という自覚はあるってことでしょうか。 あんな心臓の縮みあがる体験をしたというのに、 「授業で使うから学校へ持って行く」と言い出してます。 バカ息子。 パンサーちゃんも、学校の楽器を借りられるなら、そうしたほうが 良いかもしれませんねー。自分は気をつけていても、相手が、と いうこともありますものね。まるで、自動車事故?
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ママン
at 2011-09-30 00:54
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心中、お察しします。読みながらひやひやしました。でもリサイタルも無事に終わってよかったです!
我が家も、あまりにもピアノ道具を雑に扱うので、いつも「次にこういうことがあったら楽譜を破り捨てるわよ!」と度々言っていたのですが、先日、ただの脅しでしょ?みたいな態度をとられ、遂にビリビリと破ったら、逆切れされて私が読んでいた本を取り上げてピアノの方向に向って投げた!キーっ!信じられんっ!ピアノは今すぐやめなさい。二度とピアノを触るな!先生にも自分で辞めるって言いなさい!と一悶着…。結果(その週のレッスンは1時間まるまる話し合い時間となり)先生と話し合ってやっぱり続けることになった次第ですけど、血圧上がりすぎて耳鳴りまでした1週間でした。アップルパイがめちゃくちゃ美味しそう!
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apricotberry at 2011-09-30 00:55
おはようございます。
知らなざる世界を垣間みたって感じです(笑) バイオリンって大変。 でも、だからいっそう責任感っていうのが身につきますね。ただ弾くだけじゃなくて、管理までしっかりしないとだめ。なんだかわたしにも無理そう(笑) つい先日、「子供の習い事って、いつまで、どこまで続けたらよいのだろう。」と考えたことがありました。 うちは今はGymnasticsとピアノしかしてないのですが、補習校も何年生まで・・・・・とか、いったいGymnastics続けて何になるんだ?とか。 なんか考えちゃいますね〜。 週末は運動会ですね! flouribundaさんのお弁当が食べたいです(笑)
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flouribunda at 2011-09-30 01:15
らすかるさん、
そういう古いものを大切にするっていう事が特にアメリカはないがしろにされているような面もあるから、こういうちょっとした事故でも娘にとって大切な勉強だなあとは思うのですが、ハラハラドキドキのこっちは身が持たないよ〜。 でも楽器もこうやって少しづつ身体の一部になっていくんだよね。楽器を弾かない私にとってはうらやましいことだわ。、、、ピアノの上、かたづけよ〜っと。
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flouribunda at 2011-09-30 01:28
silverさん、
血の気が引いたり、逆上したり、「知らないったあ、どういうことよおおおおお〜」みたいな、、、、うちのRosieもこの年から空気読むようになっちゃって。まあ、今となってはこれも授業料と思わなければしょうがないです。はい。 私も自動車事故を連想しました!そう考えると私より娘の方がバイオリンをちゃんと大事に扱ってるかも、、、とも思います。
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flouribunda at 2011-09-30 02:50
mamanさん、
優雅に紅茶でも飲みながら子供の音楽の練習に耳をかたむける、、、、なんてこと昔の少女漫画の世界、うちも絶対あり得ない。どうしても、スポ根系。巨人の星でちゃぶ台ひっくり返す世界(あっ、ちょっと古かった?)。クラシック弾かせるより演歌でも弾かせたほうがあってるかも、って感じ。 でも、それも全力で子育てしている証拠だから、子供はわかっているはず、、、と願いましょう。今から子供に対する接し方も変えられないものね。
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flouribunda at 2011-09-30 03:02
apricotberryさん、
その世界に入ってみないとわからないことってありますよね。私にも未知の世界でした。小さい頃から毎日の練習で楽器への愛情も育んでいくという、恐ろしい?世界なのでした。私(今の)にも無理!! でもいい面も一杯あるので、やっぱり何事もやらせておくべきだとも思います。 習い事もなるべく続けなくちゃ意味ないんじゃないか、でも時間が、他の事も、とか迷いますよね。うちも補習校もおしりたたいて行かせている感じ。ここまで頑張ったから、あの手、この手で (犬まで一緒に学校に放り込んだり、、、)なんとか小学校は卒業させようと思っていますが、青息吐息です。 いよいよ?運動会ですね〜。餌も重要なので、頑張りましょう!
すごいですね。親の気持ち、子供はわかっていないですよね。私も今になって親の気持ちがよくわかります。パンサーちゃんは補修校喜んで行っているのかと思いました。うちの長女が今年6年生。今は辞めたくて仕方ないようなので、小学校卒業で辞める事にしました。そうしたら、私まで気持ちが楽になってきました。ダンスにスケート、現地校だけに集中すればいいので、かなり楽になるような気がします。今までよく続いたなあと思います。
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flouribunda at 2011-10-01 16:34
スコットさん、
わかってはいるんでしょうけどね。反発したくなる気持ちもわかるよね。喜んで?NO WAYってどなられますよ。でも嫌な気持ちもわかる、、、、だけど途中でやめたらそれまでですものね。小学校卒業すれば一段落だから、そこまではこっちも意地になってます。スコットさんも頑張りましたよね。私もその先はその時に話し合って決めようと思います。続けると言ってくれたらいいなとは思うけど、辞めてくれたらこっちは楽だな、と確かに思います。
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harukomama at 2011-10-03 01:11
そういえば次女が5年生のときやっぱりオーケストラで、男の子達がふざけて次女のチェロを飛び越えようとして首の所がポロンと取れたことがありました。先生から電話があり、先生は謝ってくれましたが、待てど暮らせどその男の子の親からは何の連絡もありませんでした。まーその楽器はまだ借りているのだったので無料で修理してくれましたが結構気に入ってたので、将来購入も考えていただけにショックでした。でも今はチェロも止めちゃったし(買ってから)昔の話です。それにお宅のバイオリンとは比べ物にならない安物だったので・・・でもやっぱり安物でも物は大切にしないとね。
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flouribunda at 2011-10-03 03:19
春子ママさん、
首の所がポロンって、、、、悲しいですね。オーケストラの先生も大変だろうな、といつも思います。ついふざけてしまうのが子供ですしね。 先生に連絡したところ、もし相手の家庭に言いたければ私が間に入ります!!とすぐに返事がきました。「いや今後のために言ったまでで、今回は大事じゃなかったから、、、」と今回は返事しましたが、もしその様な事態が起ったら、私は文句言えるかしら?と思ってしまいました。 |
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